'Interactive Critical Thinking through Simple Activities'

Facilitator: John Finucane**

**さいたま市教育家会 (SCE), Journal of Saitama City Educators (JSCE)編集

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冒頭、動物園の是非について中学生が3人組でディベートおこなう教室の映像を見せていただいた。どのようにそうした生徒が育ったか、理念と具体的な手だてが示された。ジェンさんによるワークシートや提示されたスライドはウエッブで公開されている。http://www.john-finucane.com/

 最初の活動として、インタラクティブに互いに知りあうための、いわば集団づくりの手法となるインタビュードリルをおこなった。2列になり、向かいあった2名のうち1名が話をし、もう1人は相手の話を聞いて、要約し、質問をするのということを順に30秒おこない、順に相手を変えていくようにした。ディベートをさせるにも、自分の意見を述べ、相手にたいして問いかけたり、反論するためには、スキルを身につけることが必要で、それらのスキルを吟味し、そのやり方に慣れ、くり返し使うような活動を積み重ねるようにする。

 ディベートをするために、どのようなスキルが必要か、グループで出しあった。ちょうど、3人からなるグループが3つだったので、各グループから1名が他のグループに移動し、自分のもとのグループではどうだったか、報告しあった。

 ジョンさんからは、以下の7つが示された:1) 意見を述べる、2)応答をする(確認をする)。3) 理由を述べる、4) 反論する。5) 理由を述べて反論する。6) 反対事例をあげて反論する、7) 証拠をあげて反論する。

 簡単なやりとりの見本として、緑茶か紅茶か、天気のよい日と雪の日のどちらがよいかを例にあげて説明がなされた。再度、グループから1名が他に移動して、これらのスキルについて、生徒にとって、どれが難しいかなど、グループで話しあった。

 次に、相手の言ったことに対して、同意しながら、反論する言い方や、そうだけれども、自分はこう思うなどの言い方を練習するためのワークシート使って、ペアで練習をした。さらに、たとえば、魚を安く買いたい寿司職人と魚屋の会話などの場面を想定して、ロールプレイをした。魚の形が悪い、臭いがするとか、難くせをつけたり、それに、そうはおっしゃいますがとか、応答するパターンにも慣れるようにする。

 また、should/shoud not の展開で、Aが自分のおかれた状況で(何々すべきではなかった)と話し、それに対してBが何々すべきだ、と異なった意見を述べるような問答をする。たとえば、Aが誕生日だからとって、ケーキを食べすぎるのではなかったというのに対して、医者の絵が書かかれたものを持つBはAの話を聞いて歯医者に行くべきだと述べるような練習であった。

 ペットについてのグループ活動では、さまざまな動物に関して好ましい点、そうでない点を、たとえば、猫は手間がかからないけど、勝手だとか、まず、だしあっておき、配られたカードの動物について、ワークシートによってペアでやりとりした。また職業をテーマとする場合には、できる・できないという視点で対立意見を構成するワークシートにしたがって、ペアで練習した。

 このような活動をへて、おばあさんや女子生徒、男子生徒、警察官、医者、コックさんといった想定の人物が言っているセリフをマッチングさせる活動にとりくんだ。参加者はそれらしいセリフを想定しようとしたが、生徒はより柔軟らしい。ジェンダーや職業などによる先入観(ステレオタイプ)にいかに、わたくしたちがとらわれているかに気づかされる。

 ディベートは多様な思考を引き出すことができ、多様な思考はクリティカル・シンキングのもとにもなる。教科書の英文の読み取りで、some people というのは誰かと問われた。このようにメディアが多用する誰かというのは、くせ者である。ディベートの際は、よりきちんとした根拠を示す必要がある。立場のちがいによって意見も異なる。メディアリテラシーとクリティカル・シンキングは通底するところがある。参加者が持ち寄った実際の教材をどう吟味する予定であったが、時間が足りずできなかった。

 

 インタラクティブな活動をつくるためのワークシートづくりのこまかな工夫や手だてが満載のワークショップであった。

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Tittle: 'Interactive Critical Thinking through Simple Activities'

Facilitator: John Finucane**

Dated:  Bunkyo Kumin Kaigishitsu at Bunkyo Civic Center* 5th floor B

Place:  Sept 23rd, Monday(Holiday), 1:30 - 4:45 pm

Fee: 500 yen

Registration:https://ssl.form-mailer.jp/fms/3af2c369178080

Further info:Mr. Asakawa(kasan[at]mac.com

*AGEnT: http://globalenglishteaching.jimdo.com/

**さいたま市教育家会 (SCE), Journal of Saitama City Educators (JSCE)編集 http://www.john-finucane.com